畑や家庭菜園で野菜を作っていると、生育不良や悪天候に悩まされ「根張りがよくない」「葉がしおれて元気がない」といったことが、たびたび起こり悩まされることがあります。
とくに過剰な低温・高温・乾燥は作物にとって大きなストレスとなり、根腐れが進むと水も養分も吸えなくなってしまいます。台風の襲来などでハウスを締め切ると、植物がストレスを受けバテてしまうことがあります。天候、土壌環境などの条件がひとつでも悪くなると植物の代謝機能が落ちてしまうのです。
そんなときに肥料を与えれば、弱った苗や作物がみるみる元気になります!適切に肥料を施すことで根と葉が健康になり、作物は最後まで元気に育ちおいしい野菜が収穫できます。
今回はおすすめの液肥と効果的な使い方をご紹介します。
- 目次 -
肥料の種類・形状
肥料にはさまざまなタイプがあるため、用途やタイミングによって使い分けるのが理想です。
じわじわ効いて元肥に向く「固形肥料」、すぐに効いて追肥に向く「液体肥料」。
さらに土壌環境の改善にも効果がある有機タイプ、吸収効率が高い無機質タイプという風に分類できます。 そのなかでも有機質肥料の液体タイプは「有機液肥」と呼ばれ、原料は有機物100%で作られています。有機物は土壌微生物のエサになるので“土づくりや地力の向上”にもつながります。
たとえば、タネ・苗・園芸用品・農業用資材を販売する「サカタのタネ」では、ちょっとした家庭菜園にも活用でき本格的な農家さんも使っている有機液肥「サカタ液肥GB」を取り扱っています。ここからは、サカタ液肥GBについて詳しくご紹介します。
有機・無機のどちらにも固形タイプと液肥タイプとがあり、用途や目的にあわせて使い分るのがポイントにゃん。
■ 有機・無機質肥料の特徴
肥料の種類 | 特徴 | 固形タイプ | 液体タイプ |
---|---|---|---|
有機質肥料 | 植物由来・動物由来 土中の微生物によって | 粉末・粒状・固形の | 液体肥料は「水肥」 |
無機質肥料 | 生物に由来しない鉱物 雨や水に溶けて植物の 有機質肥料と比べると |
液体肥料の必要性
サカタ液肥GBは、機能性アミノ酸の「グリシンベタイン」を多く含む有機タイプの液体肥料です。アミノ酸は肥料としての効果があるほか、植物を丈夫で強くする働きがあります。アミノ酸は植物の体内でも作ることはできますが、生成には根が吸収した栄養分だけでなく、光合成によるエネルギーが必要になります。
しかし、根が傷みだすと光合成がうまくできなくなり、アミノ酸を上手に生成できません。植物の細胞を作るタンパク質はアミノ酸から生まれるので、生育が遅れたり傷みはじめたりするのです。 そんな悪循環を防ぐ手助けをしてくれるのが有機液肥です。
アミノ酸が豊富に含まれた液肥を与えることで、植物の代謝機能が活性化して元気になります。特にサカタ液肥GBに含まれるグリシンベタインというアミノ酸は、タンパク質や膜の構造などを保護する機能があり、継続的に散布することで環境ストレスに強くなるのです。
ちなみにグリシンベタインとは、ムギ・テンサイ・マングローブ・海藻などの植物に含まれる成分のひとつです。なかでも沖縄に生育するマングローブは、塩害や高温にさらされながらも立派に生育しています。この成分を上手に利用したのがサカタ液肥GBなどの有機液肥なのです。
高機能液肥【サカタ液肥GB】
サカタ液肥GBは数少ない有機液肥として貴重な存在です。有機100%で利用しやすく、高機能液肥の代表格といえます。作物や栽培環境を選ばずに利用でき、ほかの有機肥料と組み合わせることで健康的な土壌管理を構築できます グリシンベタインを配合した液肥はいくつか販売されていますが、完全液状タイプは種類が少ないのが現状です。そのなかでもサカタ液肥GBは植物由来100%の安心安全の有機液肥で、有機農産物栽培にも使用できます。(有機JAS規格別表1適合資材、登録番号:JASOM-141108)
サカタ液肥GBの特徴
サカタ液肥GBは「高機能液肥シリーズ」のひとつで、高温・低温・乾燥などの各種ストレスに強くなります。 有効成分はグリシンベタインをはじめ、セリン・アラニン・チロシン・グルタミン酸などの多くの種類のアミノ酸類、さらに天然オリゴ糖のラフィノースを含んでいます。肥料成分は、チッ素1.5・カリウム3.5の割合で配合されています。アミノ酸やミネラル、ビタミン類をバランスよく含んでおり、作物の根張りや根の吸収力強化、株の老化防止などが期待できます。 適用作物は、トマト・ナス・ピーマン・エダマメ・ハクサイ・ニラ・ブロッコリー・ジャガイモ・ニンジン・ダイコンなど、さまざまな用途に使えます。水稲でも優れた効果を確認しており、液肥なので流し込み施用も可能です。
成分が植物由来100%なので、人体の細胞内に蓄積しても毒性を持たないニャン
サカタ液肥GBの効果
■ 高温、低温、乾燥などのストレスを緩和して健苗を作ることができる
■ 根張りをよくして栄養をシッカリ吸収できる
■ 光合成を活性化させて農作物の増収や品質が向上する
■ 植物細胞の吸水力を高めて夏場のしおれを回復させる
■ 耐寒性を高めて凍害による葉先枯れを軽減できる
サカタ液肥GBは、多くの効果が期待でき、台風や大雨による根の傷みを回復させるときにも有効です。
サカタ液肥GBを使い続けている農家さんから
「糖度が増した」「品質がよくなった」と嬉しい声を頂くニャン
適用食物
果菜類 | トマト、ナス、ピーマン、エダマメなど | ||||
---|---|---|---|---|---|
葉菜類 | ハクサイ、ニラ、ブロッコリーなど | ||||
根菜類 | ジャガイモ、ニンジン、ダイコンなど | ||||
その他 | 水稲や果樹類や花弁全般に使用可能 |
サカタ液肥GB – 使用方法 –
サカタ液肥GBの基本的な使い方は、原液を1,000倍に希釈して2〜4週間の間隔で土壌に散布します。継続的に施用することで根が伸長し、養分の吸収率が向上するでしょう。 作物が弱っているときは根もすでに弱っています。根に栄養を与えても効きづらくなるので、薄めた有機液肥をスプレーに入れて葉に吹きかけてください。散布は吸収が活発な午前中を目安に行うと吸収率がよくなります。元気なときからこまめに散布していると、葉が分厚くなってストレスに強い作物に育ちます。
■ 希釈倍率 :1000倍(1Lに対して1ml)
■ 施用量目安:(葉面散布)10aあたり100L~(土壌灌注)10aあたり500~1000L
■ 費用概算 :10aあたり200~2000円
■ 施用期間 :春、夏、秋、冬、乾燥時、高温時、低日照時、低植時(どぶ付け推奨)
■ 施用間隔 :15~30日
5つの使用ポイント
ポイント ➀
有機液肥を薄めた水を土壌にまくときは、株元から少し離れた位置にまいてください。吸収率は根の先端のほうが高いため、養水分を吸収しやすくなります。 植物は水分と肥料分のあるところに根を多く張ります。株元から少し離してまくことで根を外側へと伸ばすことができ、根張りの改善にもつながります。
ポイント ②
株元から離れた位置に施用することで病気予防にもなります。有機物が含まれる有機液肥を株元にかけ続けると、茎に菌核菌が繁殖しやすくなるからです。
ポイント ➂
有機液肥を施した場所は微生物が増え、有機物を分解する微生物のコロニーができます。そのため、施す位置をある程度固定すると効き出しが早くなります。分解に1週間かかっていたのが4日ぐらいに早くなります。
ポイント ④
育苗中の場合は薄いものを毎日施用すると生育がよくなります。朝あげて夜に乾き気味になっているぐらいの量が理想的です。たとえば、2~4日おきに1,000倍の有機液肥を施用するよりも、2,000倍に薄めたものを毎日あげたほうがよく効きます。
ポイント ⑤
定植する苗を定植前に希釈した液肥に浸してから植え付けると、根付きとその後の成長がよくなります。
混合肥料と効果
有機液肥同士は混合可能です。バランスよくブレンドすることで、さまざまな栄養成分を作物に供給できます。下記表の倍率を多少調整する事できめ細かい液肥管理が可能になります。有機物由来の為希釈後は速やかに使い切ってください。
混合肥料 | 効果 |
---|---|
サカタ液肥GB(1000倍) | 光合成・代謝の制限要因解除+ |
サカタ液肥GB(1000倍) +バリカタ!(1000倍) | 対凍性UP |
サカタ液肥GB(1000倍) | 連作障害対策 |
サカタ液肥GB(1000倍) | しおれ対策 |
サカタ液肥GB(10a当り1㎏) ※田植え時、中干し時の2回、 | 定植時:※分けつ促進 中干時:収量品質UP |
※「分けつ」とは苗が生育するに従って茎が太くなり枝分かれして独立していくことをいいます。
サカタ液肥GB – 使用上の注意事項 –
■ 強アルカリ性のため原則、農薬との混用は出来ません。
■ 正確に計量して適切な濃度に希釈してください。
■ 希釈は使用直前に行い速やかに使い切ってください。
■ 日中の高温時や降雨時での使用は避けましょう。
■ 原液は日の当たらない涼しいところに保管してください。
■ 寒冷地域では凍結しない場所に保管してください。
■ 灌水チューブや散布器具に残った液剤はきれいに洗い流してください。
■ 小児の手の届くところに置かないでください。
■ 原液同士での混合は沈殿が生じる場合がありますのでお控えください。
サカタ液肥GBは原液のpHが10以上と高いので、酸性の化学肥料や農薬と混ぜることができません。ほかの高機能剤と混用する場合には、クエン酸系肥料(ソイルマスター、バリカタ!など)とあらかじめ混和し、中和させてから使いましょう。
また、作物の生育や肥料の効きが悪いからといって、さらに追肥するのはおすすめできません。植物や微生物で消費できない肥料は上にたまっていきます。無駄になった肥料は翌年の連作障害、病虫害といったトラブルになって返ってくるので気をつけましょう。
まとめ
商品 | 特徴 | 効果 |
---|---|---|
・水や肥料を吸収する力が アップし根張りが良くなり、 高温・低温・乾燥などの各種 ストレスに強くなります。 | ・吸収力アップ ・根張り強化 ・ストレス緩和 ・光合成の活性化 ・しおれ回復 |
サカタ液肥GBを使うことで、高温・低温・乾燥などの各種ストレスに強くなります。畑はもちろん、ちょっとした家庭菜園にも活用でき野菜の成長を助けおいしい野菜が収穫できます。
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