2024年1月元旦に能登半島地震がありました。また日本では、今後もいくつかの大きな地震が予想されています。震災によって水道が破損した場合、復旧にどれくらいの時間がかかるのか、ご存知ですか。熊本地震では、水道の復旧に3ヶ月もの時間を要しました。
当たり前のように水が使える日本だからこそ、災害が起きた時の「水」について考えておきましょう。この記事では、水不足で考えられる問題や、スムーズな水の供給に役立つ貯水アイテムをご紹介します。水道事業体・自治体はもちろん、一般の方にもおすすめです。ぜひ最後までお読みください。
- 目次 -
今後予想される地震
今後30年以内に発生が予想されている地震について、見ていきましょう。これらの地震は地震調査委員会が公表している、
「今後30年間で震度6弱以上の激しい揺れが発生する確率」において、注意が必要なものです。
日本海溝・千島海溝周辺地震
日本海溝・千島海溝は、房総沖から北海道沖にかけて存在する海溝で、この周辺で地震が発生すると言われています。根室沖でM9.3程度の地震が発生した場合、20mを超える大きな津波が発生すると予想されています。
南海トラフ地震
南海トラフは静岡県から九州にかけて存在する海溝で、M8から9の地震が発生すると予想されています。広域に及ぶため、甚大な被害が懸念されています。
首都直下地震
首都直下型地震は、南関東で予想される地震で、M7クラスの地震が予想されます。中枢機能の麻痺により、日本全体へ被害が心配されています。
確率が低い地域も注意
上記の3つの地震は有名ですね。しかし、確率が低いからと言って、地震が発生しないわけではありません。実際に、能登半島地震は確率が低かった地域で発生。予想外の地震でした。いつどこで起きるか分からない地震。もしもの備えをしっかりしておきましょう。
水が不足すると?
通常、家庭内で使用する水は一人あたり平均230Lと言われています。内訳は、お風呂で80L、トイレで50L、調理と食事で40L、洗濯で35L、洗面などで25L。たくさんの水を使用しています。この水が使えなくなることで、どのような問題が起きてしまうのでしょうか。
飲み水不足で血流悪化
飲み水が不足すると、血流が悪化します。血流が悪化すると、次のような症状が起きやすくなるので注意が必要です。飲み水を我慢しようと思うかもしれませんが、健康に影響を及ぼさない程度にしましょう。
・尿路結石
・感染症
・心筋梗塞
・エコノミークラス症候群
衛生環境の悪化
断水していると、手が十分に洗えずに衛生環境が悪化します。感染症や食中毒に注意しましょう。
ストレスにも
水が限られる避難生活では、お風呂に入れずに、歯磨きも十分にできません。普段はたくさんの水を使うことのできる日本では、「水が使えない」状況はストレスになります。
水の備えは何リットル?
水の重要性や水不足で発生する問題が分かりましたね。それでは、断水に備えて準備しておく水の量はどれくらいが適切なのでしょうか。
3L×3日間は備蓄する
震災後、3日間は1日最低3Lが必要とされています。これは成人が必要な飲料水の量です。支援物資が到着するまでは約3日間。この3日間は支援物資がないと考え、ご自身で乗り切る必要があります。家族の人数×3L×3日間の水を備蓄しておくようにしましょう。
生活用水に10Lは必要
飲料水の次に必要なのが、トイレや歯磨きなどの生活用水です。災害時、最低限の生活に必要な水の量は1日あたり10L。トイレを1回流すのには10Lの水が使われますから、この必要とされる10Lというのも、本当に最低限であることがわかります。
また、ライフラインの復旧までは短くて1週間とされており、この1週間分の生活用水を確保する必要があります。もちろん、水道の復旧に数ヶ月かかることも。給水車等での給水は限られるため、お風呂に水を貯めておいたり、雨水を貯めたりして対応しましょう。
被災して断水した時にどのようにして水をもらえるのか、確認しておきましょう。断水した時の給水には、「拠点給水」や「給水車による給水」があります。
・拠点給水
拠点給水とは、給水タンクなどがある施設で行われる給水です。お住まいの地域に拠点給水の施設があるか事前に確認しておきましょう。
・給水車
もう一つは給水車による給水です。こちらの方がイメージしやすいのではないでしょうか。拠点給水の施設がない地域などでは給水車による給水が行われます。断水が発生した時に、どこに給水車が来ているのか確認しましょう。
自治体・水道事業体向け貯水アイテム
次に、災害時に役立つ、組み立て式 貯水槽をご紹介します。
まずは自治体や水道事業体に備えておいていただきたい、3つの貯水アイテムをご紹介します。
山間部に【アクアテナー】
移動式の給水には給水車が使用されますが、山間部などへの給水におすすめの商品が「アクアテナー」です。軽トラックの荷台に積んで使用するので、給水車から水をもらい、山間部などの奥まった地域に運ぶことができます。
給水時に使用するポリコックが付属しているので衛生的。耐久性に優れたターポリン(補強布入り塩ビシート)を使用しています。アクリルコーティングがされており、食品衛生法・食品添加物等の規格基準に適合しています。収納ボックスも付属なので、使用しない時の収納にも困りません。
・組み立て方
広げて固定する
本体を軽トラックの2台に広げ、フックにロープを結んで固定します。
注水口を留める
注水口を付属のクリップで留めます。
排水ホースを固定
排水ホースを折り曲げて、本体に固定します。
給水車と並行して給水活動を進めることができるので、スムーズな給水を実現します。災害などでの断水時にぜひ使用していただきたい商品です。
▼商品仕様
容量(L) | 本体サイズ(mm) | 収納ボックスサイズ(mm) | 重量(kg) |
---|---|---|---|
300 注水時間:水道で15分 |
1400×800 高さ:280 |
788×470 高さ:498 |
本体:6 収納時:12 |
次に避難所に設置する飲料用くみたてそうをご紹介します。
避難所に【飲料用くみたてそう】
避難場所には飲料用くみたてそうがおすすめです。こちらの商品もアクアテナー同様のアクリルコーティングがされており、食品衛生法規格基準に適合しています。丸型と角型があり、給水車から水を貯めて使用します。給水しないときはフタを使用しましょう。
くみたてそうの規格は次の通りです。
▼丸型
型番 | 容量(L) | 直径(mm) | 高さ(mm) | 重量(kg) |
---|---|---|---|---|
A | 500 | 1,000 | 700 | 10 |
B | 1,000 | 1,350 | 700 | 12 |
C | 1,500 | 1,650 | 700 | 15 |
D | 2,200 | 2,000 | 700 | 19 |
E | 3,000 | 2,000 | 940 | 28 |
F | 5,000 | 2,600 | 940 | 36 |
▼角型
型番 | 容量(L) | サイズ(mm) | 重量(kg) |
---|---|---|---|
NK-1 | 1,000 | 1,200×1,200 高さ:800 |
40 |
NK-2 | 2,500 | 1,760×1,760 高さ:800 |
57 |
NK-3 | 3,700 | 1,760×2,670 高さ:800 |
92 |
NK-4 | 5,000 | 1,760×3,580 高さ:800 |
123 |
次に消防用くみたてそうをご紹介します。
消防に【消防用くみたてそう】
地震後には火災にも注意が必要です。住民が避難している間に、暖房機器や破損した電気配線から火災につながります。
このような火災に早急に対処できるように、「消防用くみたてそう」で訓練しておきましょう。実際に、消防団の訓練や大会等で多く使用されています。また、東日本大震災の時には、在庫を全て出荷し、消化に貢献した実績もあります。
消火栓や水道ホースから水を貯めて使用します。
▼丸型
型番 | 容量(L) | 直径(mm) | 高さ(mm) | 重量(kg) |
---|---|---|---|---|
A | 500 | 1,000 | 700 | 10 |
B | 1,000 | 1,350 | 700 | 12 |
C | 1,500 | 1,650 | 700 | 15 |
D | 2,200 | 2,000 | 700 | 19 |
E | 3,000 | 2,000 | 940 | 28 |
F | 5,000 | 2,600 | 940 | 36 |
G | 10,000 | 3,700 | 940 | 58 |
▼角型
型番 | 容量(L) | サイズ(mm) | 重量(kg) |
---|---|---|---|
NK-1 | 1,000 | 1,200×1,200 高さ:800 |
40 |
NK-2 | 2,500 | 1,760×1,760 高さ:800 |
57 |
NK-3 | 3,700 | 1,760×2,670 高さ:800 |
92 |
NK-4 | 5,000 | 1,760×3,580 高さ:800 |
123 |
組み立て方
「丸型くみたてそう」の組み立て方
丸型くみたてそうの組み立て方を動画で見てみましょう。飲料用、消防用ともに同様の組み立て方です。
「角型くみたてそう」の組み立て方
角型くみたてそうの組み立て方を動画で見てみましょう。飲料用、消防用ともに同様の組み立て方です。
一般向け貯水アイテム
次に一般向けの商品をご紹介します。
雨水の貯水に【農業用くみたてそう】
飲料水の次に重要な生活用水。トイレに使用する水は雨水を貯めて使用するのがおすすめです。農業用として販売されている農業用くみたてそうですが、災害時には雨水タンクとして使用することができます。雨が降っていない時はフタをしておきましょう。
組み立て方は、先ほどご紹介した動画と同じ組み立て方です。
型番 | 容量(L) | 直径(mm) | 高さ(mm) | 重量(kg) |
---|---|---|---|---|
A | 500 | 1,000 | 700 | 10 |
B | 1,000 | 1,350 | 700 | 12 |
C | 1,500 | 1,650 | 700 | 15 |
D | 2,200 | 2,000 | 700 | 19 |
E | 3,000 | 2,000 | 940 | 28 |
F | 5,000 | 2,600 | 940 | 36 |
G | 10,000 | 3,700 | 940 | 58 |
まとめ
自治体・水道事業体に
商品 | 使い方 |
---|---|
山間部の給水に 軽トラックの荷台に設置できます |
|
食品衛生法規格基準に適合した 飲料用貯水槽です |
|
丸型 消防用 くみたてそう |
消防の現場や訓練で使用される 消防用貯水槽です |
一般に
商品 | 使い方 |
---|---|
災害時には雨水を貯めて 生活用水に使用できます |
今回は震災の備えにおすすめの組み立て式貯水タンクをご紹介しました。今後も大きな地震が予想される日本。まずは家庭での備蓄を心がけ、万が一の備えに必要なアイテムも揃えておきましょう。
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