米など穀物の収穫後に行う作業のひとつである脱穀。専業の農家であれば脱穀まで行うことができるコンバインを所有している方が多いと思いますが、小さな田んぼで自家用のお米を作っている場合などは手作業で脱穀を行っているという方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、家庭菜園など小さな規模で米づくりをしている方向けにおすすめの脱穀機を紹介します。まずは稲刈り後の作業の流れをおさらいしましょう。
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稲刈り後の作業の流れ
稲作の集大成ともいえる稲刈りですが、私たちが普段食べているお米の状態にするにはいくつかの工程を行う必要があります。ここでは、稲刈り後に行う作業の大まかな流れを解説します。
1. 乾燥
刈り取り後は長期保存に耐えることができるように稲を乾燥させる必要があります。水分が多く含まれていると長期保存ができないだけでなく、着色粒などと呼ばれる変質したお米になったり、もみすりの時に砕けやすくなってしまうので収穫後は速やかに乾燥させるようにしましょう。
乾燥方法は、所有している乾燥機やライスセンターなどに持ち込んで共同乾燥機を利用するか、自然の力でゆっくりと乾かす天日干しかのどちらかで行うのが一般的です。
2. 脱穀
脱穀は、乾燥させた稲穂から籾を外していく作業です。少量であれば手作業で行うこともできますが、ある程度の量がある場合は機械を利用することで効率よく脱穀することができます。
3. 唐箕掛け(籾の選別)
唐箕掛けは、脱穀した籾からワラなどのゴミを取り除くために行う作業です。この作業にもさまざまな方法がありますが、風の力を利用してゴミを下に落とす「風選」と呼ばれる方法が一般的です。
明治時代に「唐箕(とうみ)」と呼ばれる風選の原理を応用した便利な装置が中国から伝わり日本でも普及していきました。現在では電動タイプの唐箕がよく利用されています。
4. もみすり
もみすりは、籾から籾殻を取り除いて玄米の状態にする作業のことです。お米の生産者などはもみすり専用の機械を利用するのが一般的ですが、もみすりが行える精米機を利用することもあります。
5. 精米
玄米からぬか層を除去する精米を行うことで、私たちが普段食べている白米の状態になります。精米加減を調整することで胚芽やぬかといった栄養成分を残した「分つき米」にすることも可能です。
脱穀機で稲刈り後の作業を楽に行おう!
稲から籾を外す際は脱穀機を利用することで効率的かつ省力的に作業を行うことが可能になります。ここでは、脱穀機の種類とそれぞれの特徴を紹介します。
脱穀機の種類
脱穀機は大きく分けて「ペダル式」と「モーター式」の2種類に分けることができます。それぞれの違いを見ていきましょう。
ペダル式
ペダル式とは、昔からある足踏み式脱穀機を応用したものです。稲をセットしたら足でペダルを踏んで脱穀してきます。少量の稲であれば価格が安めなペダル式がおすすめです。
モーター式
モーター式とは、電動タイプの脱穀機のことを言います。たくさんの稲を脱穀したいという方や、脱穀作業を楽に行いたいという方はモーター式がおすすめです。
おすすめの脱穀機を紹介
ここでは、家庭用向けのものからプロ仕様のものなど、さまざまなタイプの脱穀機を紹介します。
コンパクトなモーター式脱穀機「MR-400MD」
「MR-400MD」は、モーター内蔵型の脱穀機で、稲をはじめ、麦・蕎麦・大豆などあらゆる穀物の脱穀が行えるのが特徴です。小型でありながら高性能で、飛散防止カバーやギアカバーも付いているので安全に作業を行うことができます。
ペダル式の脱穀機「MR-400BW」
「MR-400BW」は、昔ながらの足踏み脱穀機を進化させたペダル式の脱穀機で、稲をはじめ、麦・蕎麦・大豆などあらゆる穀物の脱穀が行えるのが特徴です。小型でありながらも高性能な作りで、飛散防止カバーやギアカバーの他に、足踏みペダル部分には滑り止めが施されているので安全に作業を行うことができます。
家庭用におすすめな足踏み脱穀機 「FS-410」
「FS-410」は、コンパクトで軽量な作りのため誰でも扱いやすい足踏み脱穀機です。飛散防止カバーが付いているので稲・麦・蕎麦などの脱穀をクリーンな状態で行えます。価格も安めなので家庭用など小規模な栽培にぴったりの脱穀機です。
※作業する際は、必ず注油をしてから使用開始してください。
豆類にも使える足踏み脱穀機 「TB-450」
「TB-450」は、FS-410よりコキ歯が強力になった足踏み脱穀機です。一般型ではφ2.6㎜だったコキ歯が、φ5.3㎜のタフブレード使用になっているため、豆類の脱穀にも威力を発揮します。大豆などの脱穀もしたいという方におすすめの脱穀機です。
※作業する際は、必ず注油をしてから使用開始してください。
穀物の選別に「クリーントーミ F1」
「クリーントーミ F1」 は、唐箕(とうみ)とも呼ばれる手動式の穀物選別機です。稲・麦・蕎麦・大豆などの穀物に含まれる籾殻や藁屑などの異物を風によって飛ばして選別します。穀物の種類によって、落下角度を自由に変えることができます。オールスチール製のため軽量で、コンパクトな作りでありながら選別効果にも優れています。
モーター式の穀物選別機「クリーントーミ F2」
「クリーントーミ F2」は、モーター式の穀物選別機です。稲をはじめ、麦・蕎麦・大豆など収穫した穀物の籾殻やくずなどを風の力で飛ばして選別します。F1と同様、オールスチール製で軽量・コンパクトな作りが特徴で、穀物の種類によって落下角度を自由に変えることができます。
まとめ
商品 | メーカー/タイプ | 特徴 |
---|---|---|
オギハラ工業 / モーター式 |
飛散防止カバー・ギアカバー付き |
|
オギハラ工業 / ペダル式 |
飛散防止カバー・ギアカバー |
|
笹川農機 / ペダル式 |
家庭用など |
|
笹川農機 / ペダル式 |
FS-410よりコキ歯が |
|
オギハラ工業 / 手動(ハンドル)式 |
籾殻やくずなどを |
|
オギハラ工業 / モーター式 |
籾殻やくずなどを |
今回は、穀物の脱穀機と選別機を紹介しました。家庭用としても使いやすいものからプロ仕様のものまで、さまざまなタイプの脱穀機があるというのがおわかり頂けたかと思います。
脱穀機を選ぶ際は、自分が栽培している作物や規模に合うものを選ぶことをおすすめします。購入を検討している方はぜひ、この記事を参考にしてみてください。
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