仔牛の冬にはカーフジャケット!寒さに弱い理由やおすすめのカーフジャケットを紹介
畜産の冬で心配なのが仔牛(子牛)の冷えです。仔牛は寒さにとても弱いので十分に対策を行いましょう。今回は寒さに弱い理由や主な寒さ対策についてご紹介します。
- 目次 -
仔牛は寒さに弱い!
仔牛は寒さに弱いですが、理由は三つあります。一つ目は親牛に比べて皮下脂肪や被毛が少ないことです。そのため仔牛にとって体温維持は困難です。
二つ目の理由は体が小さいことです。体重あたりの体表面積が大きく、熱の発散も多くなってしまいます。三つ目は第1胃が未発達なことです。第1胃は発酵によって熱が発生し、40℃位になるため体を温めます。この発達は3ヶ月齢以降とされています。
つまり、仔牛は親牛よりも発熱が少いのに熱の発散が多いため、寒さに弱いというわけです。
仔牛の寒さ対策 -5選-
仔牛の寒さ対策をしっかり行いましょう。ここでは主な5つの方法を紹介します。
敷料をたっぷり、適宜交換
お腹が冷えるのを防ぎましょう。敷料を通常よりたくさん敷き、ふかふかにします。濡れてしまうと余計に冷えていくので、交換もこまめに行いましょう。
湯たんぽ設置
60-80℃のお湯をポリ容器に入れて湯たんぽとして使用します。ハッチ内に設置することでハッチ内が温まるだけでなく、仔牛が直接触れることで温まることが出来ます。低温火傷が心配な場合は布などで覆いましょう。
寒風が直接当たらないように
寒風が直接当たると仔牛が急激に冷えてしまいます。牛舎の隙間を塞ぎましょう。また、暖かい空気は上昇するためペンに屋根を設置したり、ペン内をカーテンやシートで区切って風除けを作るのも有効です。
代用乳の温度管理
代用乳は39-40℃のものを与えます。与えるまでに冷えてしまうので少し熱めに沸かしましょう。60℃以上に温めてしまうとタンパク質が変性して仔牛がお腹を壊してしまいます。
哺乳ロボットを使う際は、ホースの長さとホースが地面についていないかに注意してください。ホースが長すぎたり、地面についていると代用乳が冷えてしまいます。供与量も1割程度増やしましょう。
カーフジャケットとネックウォーマー
カーフジャケットは直接着せて仔牛を温めます。毛布等で作ることもできますが市販されているものもあり、素材が違ったり裏にボアがついていたりと複数のタイプが販売されています。ネックウォーマーは首の太い血管を温めるため、カーフジャケットと併用するのがおすすめです。
換気も十分に
寒さ対策に気をつけていると、牛舎を締め切ってしまいがちです。しかし、換気が不十分だと感染症リスクが高くなってしまいます。これは、糞尿から発生するアンモニアガスによるものです。アンモニアガスは仔牛の鼻や粘膜を刺激してダメージを与えるため、肺炎などの感染症にかかりやすくなります。
しゃがんで目や鼻がツンとしたらアンモニアガスが溜まっている証拠です。防寒のために設置したカーテン等の内側にもガスが溜まっています。十分に換気を行いましょう。
おすすめのカーフジャケット
換気の際に仔牛が冷えてしまうのが心配ですが、そんな時におすすめなのがカーフジャケットです。仔牛に着せて直接温めるため、冷えが軽減されます。そこでおすすめのカーフジャケットを紹介します。
AGジャケット
AGジャケットは株式会社AGトレーディングが製造するカーフジャケットです。性能の異なる5タイプのAGジャケットがあり、価格帯や用途に合わせてタイプを選ぶことができます。優れた保温効果はもちろん、使い捨てカイロ用のポケットもついています。強度にも優れ、洗濯ができる他、装着が簡単でズレにくいのが特徴です。
低価格タイプ 「ライト」
伸縮タイプ 「ネオプレーン」
「ネオプレーン」は伸縮性に優れたカーフジャケットで、フィットしてズレにくいのが特徴です。中層にウェットスーツにも使われるクロロプレンゴムを使用しており、保温性と防水性に優れています。背面はメッシュ加工がされており、通気性にも優れます。
高保温タイプ 「ヒートアップ」
「ヒートアップ」は内面に吸湿発熱性素材を使用しており、湿気を吸って温度が上がるため保温効果が抜群です。中層には保温性とクッション性に優れたウレタン生地、表面には防水性に優れたナイロン生地を使用しています。
定番タイプ 「クラシック」
撥水と保温に優れた 「プレミアム ネオ」
カーフコート
モリトジャパンの製造するカーフコートです。カーフコートには襟がついているため、ネックウォーマーを別で用意する必要がありません。
3層のポリエステル生地でできています。撥水加工のされたポリエステルオリックス生地を表面と内面に使用し、保温面ポリエステルを挟み込んだ構造です。
ポリエステルオリックス生地は撥水性はもちろん、透湿性にも優れ、蒸れる心配がありません。速乾性にも優れるため、洗濯をして清潔な状態を保つことができます。
まとめ
商品 | 特徴 |
---|---|
大量購入に適した低価格帯モデル |
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クロロプレンゴムで伸縮性に優れる |
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内面の吸湿発熱素材で |
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仔牛用に開発されたスタンダードモデル |
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特殊素材によって |
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襟付きでネックウォーマー不要 |
仔牛は発熱量が少なく熱の発散が多いため、冬の防寒対策は重要です。牛の健康のために換気も欠かすことができないため、仔牛を直接温めるカーフジャケットは便利なアイテムです。自作したり、価格や目的に合わせたカーフジャケットを購入したり、今回ご紹介した他の防寒対策と併用して冬を乗り切りましょう。
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